住宅ローンの借入可能額とは?
本日は、住宅ローンの借入可能額(上限額)についてお話いたします。
住宅ローンの借入可能額は、各金融機関によって算出する際の基準が異なりますので、実際に借入申込をする金融機関によって変動します。
よく、年収の7倍とか8倍というような言い方をされることがありますが、これは金融機関の基準とは異なり、かなりざっくりとした目安です。
各金融機関は、次のような計算式で、借入可能額を計算しています。
借入可能額=年収×返済比率÷12か月÷審査金利での100万円あたりの毎月返済額×100万円
この計算式の中で、返済比率と審査金利については、各金融機関が独自に基準を定めているため、金融機関によって借入可能額が変わるということになります。
この各金融機関が使用している返済比率や審査金利は、一般的には公開されていない情報となります。
【返済比率とは】
収入の内、返済に充てる額の割合です。例えば、返済比率40%の基準で計算する金融機関であれば、その金融機関は、年収の内40%までをローンの支払いに充てることを上限と考えている、ということです。
30%~45%の間の金融機関が多く、年収に応じて割合を変えている金融機関もあります。
【審査金利とは】
その名のとおり、審査をする上で基準とされている金利です。住宅ローンは長期的な返済となり、現在は低い変動金利で借りる方が多いですが、将来的に金利が上がる可能性があります。
そこで、実際に借りる低い変動金利よりも高い金利を審査金利とし、金利が将来上がった場合でも返済を継続できそうかチェックするのです。
なお、フラット35の場合は、全期間固定金利ですので、将来の金利変動のことを考慮する必要がありません。
そのため、実際の借入金利がそのまま審査金利になっています。
変動金利を取り扱う金融機関の場合は、10年固定金利の数値を審査金利としている金融機関が多いような印象があります。
現在3%~4%の間の金融機関が多いです。
審査金利が決まると、あとは借入年数によって100万円あたりの毎月返済額が決まります。
では最後に、具体的に計算してみましょう。
≪条件≫
年収 1,200万円
借入年数 35年
返済比率 40%
審査金利 3.5% ※この場合の100万円あたりの毎月返済額は4,133円
返済条件 元利均等返済
計算式に当てはめてみると、このようになります。
1,200万円×40%÷12÷4,133円×100万円=96,781,998円
※小数点以下切り捨て
以上、住宅ローンの借入可能額(上限額)の計算方法でした。
※既存の借入があり、その借入を残したまま住宅ローンを新たに借りたい場合は、それを考慮したもう少し複雑な計算式になります。
詳細はお問合せくださいませ。